2021/03/26 15:45
「 GIANT ORB PENDANT 」です
新しい パンク な ジャイアントオーブペンダント … ではありません
アスファルトに直接置いて、絶妙な重量と間隔のクルマに轢かれて転がると、
此の様な形状に形成できます
アスファルトで傷がつくと、アルファルト独自の傷やバリが発生し、
そのまま運用を続けると衣類や装備品を傷つけたり、人が怪我をしたりします
ご注意ください
ペンチ痕 がついているので 自己修復 を試みた形跡が確認できますが、
途中で形状が戻せないと判断し辞めたことで小さな傷で済んでいます
しかし、残念ながら 打痕(凹み)系の傷 は消す(埋める)事はできません
この自己修復痕は残ったままになります(ペンチ傷探してみてください)
全ての業種に当てはまる事です、
正しい対処方法が解らないモノは絶対に自分で手を入れないで下さい
■入庫時のスナップショット
曲がりによる地金の伸び、潰しが発生し、ラインストーンが割れたり、飛び出したり
球体にも圧力がかかって割れてしまっている




あらぬ方向に形状を変えている
人間だったらどんなになってたんたどう…
■ウィルス、雑菌の殺菌を主とした洗浄工程
アイテムは運用のみでメンテナンスはしていない様で、
アイテムに接触しない部分に大量の垢/皮脂/油分が付着
垢/皮脂/油分はウィルスや雑菌が付着しているので、作業員への感染リスクがある
同様に外出時にウィルスを拾って所有者が感染するリスクもある

普段は専用の器で行われる洗浄を確認しやすい様にパックで行う
パック底の透明な液体が洗浄液

さらに上から洗浄液を追加投入

滴りおちる液が黒い。最終的に墨汁レベルの色になる
このアイテムはこの洗浄を3回必要とした
■歪み修正→研磨→再めっき
めっき迄が完了している状態
歪みは完全に取り除く事はできませんでした
・物理的に除去出来ない歪みと傷
・曲がりすぎで戻してしまうと崩壊してしまう部分があります
とくにアーチとインナーサークル部分の曲がりダメージが強く、
修正を加えると地金が悲鳴をあげるので限界寸前で終了せざるおえません
悲鳴は「きゃ~」とか「あぁ~」とか音ではありません。感触です




★めり込み(凹)は修復不可
★ゆるい湾曲は修正可能であるが、折れ曲がりは修正不可
カーブの内側は地金が圧力を受け圧縮されシワ・ひび割れが発生する
カーブの外側は地金が張力により伸ばされる(薄くなる)。元方向へ修正すると平面はヒズミでたわんで見える
★ペンチの歯に加わる圧力は数百キロレベルの力が掛かるため、工具選定と圧力調整は機械ではなく、人間の経験と感覚で行う
■ラインストーン、球体 取付
ラインストーンは全て新品へ
球体は再利用のご希望。交換の場合、この球体サイズは流通していないのでオーダー制作します
球体とラインストーンを入れると取りきれない曲がりっぷりが顕になります
サークルの波打ちも厚い部分は変動なし、薄い部分は折れ曲がりで伸びて薄くなっているもの
修正すると変形っぷりがはっきりします




■まとめ
やっちまった!どうやって修理するか解らない。
取り敢えずやってみっか!
処置方法が解らない。自信がない場合は、対処しない事です
専門家に連絡してから、チャレンジするのが良いでしょう
ただ専門家は「やってはいけない」と言うはずです
「するなら自己責任です」とも伝えるでしょう
アイテムが壊れて迷った時は、対象物を「 生きモノ 」として考えると良いです
生きモノが大怪我した場合、急ぎ病院へ向かうと思います
専門家に診てもらい正しい処置を行い命を繋いだりします
アイテムは生物ではないため、いつか修理しようと放置される事が多いです
が!放置できるのは貴金属や腐敗しない素材のモノだけです
アクセサリーは劣化するモノなので、
壊れていても、壊れていなくても、
正しい処置をしなければ、放置した 青果 の様に傷んで行きます
特に破損したアクセサリーは長い年月放置される事が多いので、
出してみたら「 あれ? 」...な経験をされた方も少なくないと思います
生き物も、怪我や異常を感じたら健康診断を受け、正しい処置を受けます
アイテムも、破損や異常を感じたら診断し、正しい処置をする事が
大切な品物と長く付き合う方法です