2020/04/23 20:28

『 アクセサリーを洗う 』

9割以上の方は考えた事無いと思います。

衣服は洗濯やクリーニング屋さんへで綺麗にするけれども、アクセサリーをクリーニングする事は殆ど無いと思います



メンテナンスをしないアクセサリーは大変汚れています

汚れ具合も個人差があります

装着する部位によっても汚れの種類も違ってきます



人体から分泌される不純物は 雑菌の餌 になります

温暖なシーズンになると『 アクセサリーが臭う 』事はありませんか?

貴金属は無臭。卑金属は各種金属臭。

人が気になる・嫌がる臭の原因は『 雑菌の排泄物臭 』です



アクセサリーが、

ヌルヌルしたり、スベスベしたり、ベタベタしたり、等

の感触がしませんか?

付着物のないアクセサリーは、ヌルヌル・スベスベ・ベタベタ・等の感触はしません

付着物がないので『 キュッ! 』とグリップ力の高い吸着感がでます

(手が汚れてないのが条件です)


表面が『 ヌルヌル・スベスベ・ベタベタ・等 』すると、付着力が増すの風邪菌やインフルエンザウイルスを持ち帰ってしまい接触感染リスクが高まります


人間は入浴する事でリフレッシュしますが、

衣服やアクセサリーはクリーニングしない限りリフレッシュしません


伝染病が、携帯電話や、タブレット端末から接触感染する事もあります

そういった見落としされるアイテム類の中でも、

アクセサリーは完全に忘れ去られているアイテムです


此れから下は除菌洗浄を行った作業写真です

装飾品が多くの『 異物を回収し、身に付け、家へ持ち帰っている 』事を確認する事ができます




■ピアス クリーニング

↑左:クリーニング前、右:クリーニング後

 光沢感の違いは表面に垢/皮脂/油分/ゴミ等の異物が付着している為

 完了後は光沢は戻る。再メッキ等の加工は無く、付着物の完全除去のみ


↑処理前の拡大写真

 光沢が濁ってみえる


↑処理前の拡大写真

 キャッチ内側に垢が大量に付着


↑洗浄中

 無色透明の洗浄液が油脂分を溶かし濁る。大きな白い塊は『垢』



■ペンダント クリーニング


↑左:クリーニング前、右:クリーニング後

 光沢感の違いは表面に垢/皮脂/油分/ゴミ等の異物が付着している為

 完了後は光沢は戻る。再メッキ等の加工は無く、付着物の完全除去のみ



↑左:クリーニング前、右:クリーニング後

 異物は凸凹している部分に詰まりやすい。垢/皮脂/油分/ゴミによりラインストーン表面の光沢が消失

 「ラインストーンが取れて無くなっている」という案件。垢でストーンが隠れている



↑左:未使用洗浄液、右:洗浄中

 新品洗浄液は無色透明無臭、油脂分の分解が始まると「 異臭 」が発生。汚れていないアイテムは、濁りも、異臭も発生しない

 左:油脂分が分解され洗浄液は濁っている


↑クリーニング後

 使用済み洗浄液。油脂分により付着していたその他の異物が残っている

 空気中を飛ぶゴミ、排気ガス、等、肉眼で確認できる程

 色々なものを回収し、身につけ、帰宅しているのが確認できる



■貴金属3連ネックレス【K18+Pt850】


↑左:処理前、右:処理後

 数十年ノーメンテナンスとの事。ノーメンテナンスによりカニ管のバネが腐食破損

 カニ管交換と新品磨きの依頼品である。金色部分は変色により色が全く違う

 K18は変色するが、同じユーザーが使い続けると変色している事に気がつかない。磨いてみて色の違いに気がつく。



↑上左:クリーニング前、上右:クリーニング開始

 下:クリーニング後

 洗浄液が白く濁るよりも黄色になった。K18が溶け出したのでは無く、汗が付着し水分だけが蒸発するのを数十年繰り返したもの。

 黄色の原因は アンモニア



■プチ ペンダント


↑左:クリーニング前、右:クリーニング後

 左は光沢が殆ど無い。ミネラル分によりメッキや金属が腐食してしまった状態。

 そのまま利用を続けた事で、同じ金属同士が擦れ合い磨耗し黒い金属粉を発生させている。更に垢/皮脂/油分/ゴミ等の異物が付着し急速に腐食が進んでいる。

 このアイテムは処理後にロジウムメッキ処理を行った(純正部品によるリペア希望)


↑拡大すると表面が『 ザラザラ 』した状態に腐食している

 この『 ザラザラ 』は修復できないので、交換するしかない。



↑左:クリーニング前、右:クリーニング中

 黒くなっているのは金属粉が剥離したため

 この様な状態の製品を継続利用すると金属アレルギーとなる


■超大型 ペンダント(GIANT)


↑購入後、2週間という事

 球体が割れたのでで新しい球体の取付。日本製アクリル材から1点ものを制作。


↑左:クリーニング開始、右:クリーニング終了

 面積が大きいもの程、付着量も多い。アクセサリーとは全く異なる異物が大量に落ちた。排気ガス多い。


■925 RING


↑左:処理前、右:処理後

 このリングの状態には久々に驚いた。全ての穴が埋まる程の蓄積量。

 凹凸が激しい物体は、異物貯蓄スペースが多い。到着時、ケースを開けた時は異臭がした。

 


↑左:処理前、右:処理後

 左:全ての穴に垢が詰まっておりセメントの様になっている。

 右:クリーニングで石枠内の異物を全除去


↑左:クリーニング前、右:クリーニング後

 一度の洗浄では剥離する事が出来なかった為、3回同じ工程を繰り返す。


■925 ロング NC


↑左:処理前、右:処理後

 左:破損修理で入庫した。925製品なので燻銀状態に見えるが、沢山の異物が付着している

 右:異物除去後なので、写真の状態が本当の「 燻銀 」である。洗浄液は垢/皮脂/油分/ゴミ/排気ガスで黒くなっている


↑上左:クリーニング前、上右:クリーニング開始

 下:クリーニング後

 上左:洗浄前の透明度チェック。アイテムの上で撮影。

 上右:アイテム投入

 下:洗浄後の剥離物。黒い粉が漂っている。